長谷川会長考案の新オセロ方式、いろんな意味で、かなり優れた方式だと思っています。
ただ、トーナメント方式がベースになっているため、最初にくじを引いた時点で最後までの組合せが確定します。だからこそ組合せを行う運営側はやりやすくなるのですが、そのために番狂わせが発生した場合や、強豪が偏ったりした場合には、それによって得をする人・損をする人が出てきます。
単純な例を挙げると、、、
例1. 番狂わせ
実力5の人間が、実力3の人間と対戦しているとします。
隣の席では、実力9の人が実力1の人間と対戦しています。
それぞれ実力上位者が勝った場合には、実力5の人間は次は実力9の人間と対戦します。
しかし、奇跡的に実力1の人間が実力9の人間を倒したとすると、実力9の人間と対戦するはずだった実力5の選手は、次に実力1の選手と対戦することになります。恐らく楽々勝つでしょう。これすなわち、実力1の選手が実力9の選手を倒してくれたおかげで、実力5の選手にとっては、実力1の選手に勝つだけで実力9の選手をも倒したことになる、ということになります。
例2. 偏り
1回戦、実力9の選手が実力8の選手と当たりました。実力9の選手が勝ちました。2回戦、この実力9の選手は実力7の選手と当たりました。実力9の選手が勝ちました。
別な山で、実力5の選手が1回戦に実力3の選手を倒し、2回戦で実力4の選手を倒しました。
そして3回戦、この実力9の選手と実力5の選手が対戦。頑張って実力5の選手が勝ったとします。するとこれは、実力5の選手にとって、実力9の選手1人を倒しただけで、実力9の選手が倒した実力8の選手、実力7の選手をも倒したことになります。
つまり、自分が楽な山に入っていると、きつい山を勝ち上がって来た人1人に勝つことで、実力の高い選手複数を倒したのと同じ価値を得られてしまうわけです。
さて、ここで以下のようなやり方を提案したいと思います。
1. 参加者を何らかの方法により「強い順」に並べ、1~64の番号を割り振る
2. 勝敗の並びが同じ選手毎に分け(新オセロ方式と同じ)、番号順に並べ、
上と下を順に組み合わせる
新オセロ方式では 1 はランダム、2 は上から2人ずつ組合せる、となっているわけですね。
さて、こうすることによって、何回戦でも勝敗の並びが同じ選手の中で、必ず強い人と弱い人が組み合わされます。勝ち上がった人の中で上と下を組み合わせるため、番狂わせが起こった場合に大きく得をする人、というのが出てきません。本当なら次のラウンドで実力9の人と対戦するはずだったのが、実力8の人と対戦することになった、程度の差になります。
また、「強い順」に並べて上と下を当てるため、強い人同士の対戦が、早い段階で組まれることがありません。例えば九段が4人参加していれば、九段同士の対戦は早くても準決勝ということになります。先に負けるほど順位が低くなる新オセロ方式で順位を正確なものに近づけるには、この方式は優れているはずです。
そして、この「強い順」に、段位を使用したらどうかと思っています。今まで単なる「ステータス」でしかなかった段位に、「実質的な価値」を与えるのが目的です。
例えば全日本選手権、上は九段、下は1級まで参加者がいたとしましょう。
すると1級の選手は、1回戦の相手は九段の選手になります。
これに頑張って勝った場合、2回戦の相手も(おそらく)他の九段の選手になります。
つまり、段級位が一番下の選手は、最初から最後まで、勝敗の並びが同じ選手の中で最も段級位が高い選手と対戦することになります。
全日本選手権で1つでも上の順位に入るには、1つでも上の段位を取っておいた方が有利ということになります。
こんな感じで、先に書いた段級位認定基準に関する提案と併せてこの方式を導入すれば、「段位」というものの価値が今よりもぐっと向上して、みんなが「目指す」ものになり得るんじゃないかなぁと考えています。
「なるべく楽なプレイヤと対戦できること」=「段位の価値」でしょうか?
優勝を目標とし、なるべく低段者と多く対局したい
人にはいいかもしれませんが、「折角全国に出るの
だから、強い人と当たりたい」と考える人にとって
は、段位を上げづらくなりますね。
Unknown
たとえば、某野1級が1回戦で九段と当たるわけですね。
Unknown
今の方式よりはいいと思います。
対局浪漫さん、
「なるべく楽なプレイヤと対戦できる」という言い方だとニュアンスが違うと思います。
段位が高くなると、1回戦や2回戦で高段位の人間と当たらない、くらいの表現が正しいはずです。
強い人と当たりたいと考える低段の人間にとっては、その願いがかないやすい良い方式になります。
強い人と当たりたいと考える中段の人間は、1回戦で自分より下の人間に勝つことでおそらく2回戦で高段者に当たれます。1回戦で下の人間に勝てなかったら、そもそも高段者と対戦する資格がなかったと諦めたら良いでしょう。
とむですさん、
その通りです。大野1級としては優勝するには最初から最後まで全勝の中の最高段位の選手に勝ち続ける必要があり、そうなるとさすがに彼も段位を申請するんじゃないかな、と。
少なくとも、そうする人が増えてくれるんじゃないかと考えています。
Unknown
2001年の名人戦でこれに似た方式で
やりましたよね。(その時はレート順
早い段階での上位同士の対戦が避けられ、
上位が勝ち残りやすくなるので、あたり運
の良さだけで良い結果を残すのが難しい、
私にとっては納得のいく良い方式だと
感じたのですが。その方式は以降採用
されていません。なんででしょ。
とくに名人戦なんかは、大人数のわりに
ラウンド数が少ない(と思う)ので、この
方式を使ってほしいんですけどねえ。。
と、なかじさんの言いたかったことから
脱線してみました。。
段位が額面通りなら
nakajiさん方式では、今年の全日本参加者(無差別)で考えれば、午後時点で優勝戦線に
残っているのが優勝経験者クラスとなりますね(おそろしい&おもしろい)。
2006 2003 2001
————————
九段 3/3 3 0
八段 1/4 2 2
七段 6/10 3 3
六段 4/14 4 3
五段 5/19 10 3
四段 21/40 13 10
三段 9/49 12 15
二段 8/57 8 12
初段 5/62 7 13
1級 1/63 0 1
2級 0/63 2 0
なし 0/63 0 1
————————
平均 4.10 3.89 3.05
なお、集計ついでに3年前、5年前の全日本参加者分布と平均段位も出してみました。
この数字からは
・現在の段位制度では、無差別代表選手は「四段クラス」と考えられる。
・3年前と現在とでは、出場者の段位が劇的に上がったわけではない。
・5年前に比べると、出場クラスの段位は1段上がった。
・その他いろいろなこと(チャンプ経験者の増加等)
が言えるかと思います。
以上、現在の段位の持つ意味合い考慮のご参考まで。
Unknown
昔の東関東予選は初戦はできるだけ会員と店頭大会入賞者を当てるとか、2回戦以降は同少数の石数で上と下を当てるとか、結構こだわりのある当て方をしていた…ということを思い出しました。
Unknown
同少数→同勝数 (。-_-。)ポッ
それでも
それでも彼は申請しないような気もしますが、、
それはそれとして、段位の付加価値UPという点から賛成です。また、一オセロファンとしても、午後に魅力的な対戦が増えそうな所が良いですね。
ほんとにそれでも
申請しなかったら、かっこいいですね。
更にそれでほんとに優勝出来ちゃったら、もーれつにかっこいいですね。汗